少しでも多くの歯を長持ちさせるためには、見た目の美しさだけでなく、しっかりした土台作りが大事です。特に根の治療(歯内療法・根管治療)は目に見えないため、客観的な評価がしにくいところですが、私たちはとても大切に考えています。
やり直し治療の多くに根管治療の再治療があるからです。根管内から歯槽骨、顎骨へと拡大する細菌感染は炎症を起こし、歯根と周囲の支持組織を破壊し、部位によっては上顎洞炎の原因となる場合があるだけでなく、全身の免疫に影響を及ぼすことが示唆されています。これらの炎症は、特に、免疫抑制治療中の方において、また、骨粗鬆症治療薬使用患者さんにおける骨髄炎や顎骨壊死の原因として歯周炎と共に要注意です。さらに、再根管治療は歯根の強度を低下させ、破折等、歯そのものの寿命を縮める原因ともなります。
根管治療は神経、血管領域を扱う外科処置で専門性の高い治療です。診断と治療には、高い専門性が要求されます。ラバーダムは勿論、適正な根管治療で、やり直しのない治療を目指します。適正な根管治療は歯根尖周囲の歯槽骨、歯根膜の再生療法です。根の治療の質は歯の存亡に係る大変重要な鍵となります。
当院では、根管治療の際、難症例等にマイクロスコープを用い肉眼では困難な予知性の高い治療を目指しています。
日本歯科保存学会専門医・指導医として、また、日本歯内療法学会専門医として根拠に基づいた治療方針を分かりやすくご提案致します。
根の治療でお悩みの方、保存治療についてお知りになりたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
根尖周囲組織が再生している